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ツインテールの君

第3章 Decoration cake princess











 突然の配達物は、國佳がいつも美容グッズを注文している会社の住所と名前、それから要冷蔵の指定が、送り状に記してあった。中を開けると活字の手紙が入っており、日々の愛顧の礼に粗品を送付する旨が書かれてあった。


 引きずってようやっと運べるほどの重みのダンボール箱に詰まっていたのは、北海道産の純生クリームだ。



「どうするのっ、こんなに」

「知らないわ。結局、私が住所の入力を間違えたわけではなかったのだし……、生クリームは國佳のものだわ」

「嬉しいけど五十箱も食べきれないー。新鮮すぎて、消費期限が来週!」


 國佳は、無添加無着色であるが故に足も早い、二百cc入りのパックの山を見つめる。


「せめて再来週までもつなら、イヴのケーキをキャンセルして、大きなケーキを作って持って行けるのに」

「五十箱?」

「そ、それでも、休みごとにトライフルでも作れば……」

「五十箱?」

「…………」


 國佳は、携帯電話を開く。

 帰宅してから、Twitterは疎か、メールのチェックもしていなかった。


 メールの受信ボックスにはダイレクトメールばかりが入っていた一方で、Twitterのタイムラインは活気があった。

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