
不透明な男
第8章 序章
智「ん…っ」
兄「そうだ…、今は何も考えるな」
ジーンズの上から俺の膨らみを触る。
智「あっ、あ…」
兄「そのまま、俺にお前を預けろ…」
俺のベルトを外し、ファスナーを下ろすと松兄ぃは手を滑り込ませてくる。
兄「凄く熱くなってるよ…」
そう言って、俺の熱を擦りながら唇を塞いでくる。
智「ん、ふ…、は、恥ずかしいから、言わ、な…っ」
兄「ふ、本当にお前は可愛い…」
智「んぅ…っ、か、わいくなん…て」
兄「汗が滲んで、凄く色っぽいよ…」
唇を塞がれながら会話をする。
互いの唇からいやらしい水音が響くだけで、俺はその隙間から甘い息が漏れてしまう。
兄「その、俺を見る薄く開いた瞳が潤んでるんだよ」
智「んんっ…は、ぁっ」
兄「その唇が開くと、お前の紅い舌が見えるんだ」
智「あ、あぁ…っ」
兄「眉間に寄せる皺は悩ましくて、その口から漏れる息は凄く甘くて…」
智「はぁ、あっ、ま、松に…っ」
兄「その顔が凄く綺麗で、お前の虜になるんだよ…」
いつの間にか下着の中に忍ばせた手で、俺の熱を絞り採ろうとしている。
熱い眼差しで、真っ直ぐ見つめてくる瞳に俺は吸い込まれる。
智「あっ、あ、ま、松兄っ、も…っ、だめ…っ」
俺の切なく歪んだ顔を見逃さなかった松兄ぃに、再び唇を塞がれた瞬間、俺の身体はビクンと跳ねた。
