不透明な男
第1章 記憶の無い男
俺の瞳は自然と潤む。
生理的な涙が出ているんだろう。
俺の熱く潤んだ瞳を見て、男が言う。
男「もう根をあげたのか…?」
男は俺の熱の塊を掴む。
智「んぅっ!」
一旦は鎮まっていた筈の俺のものは、いつの間にか熱の塊になっていた。
俺の前でそそり立ち、滴を光らせる。
その俺の熱を男は掴む。
びくんっ
身体が跳ねる。
智「あ…ぁ、なにし…っ、あぁっ」
俺の塊を擦る。
指の腹で先端を弄りながら光る滴を塗り伸ばす。
俺の塊は太い血管が浮き出る。
びくびくと全身が波打つ。
俺の背は浮き上がり、顎を上げ、後頭部で身体を支えている。
口はパクパクと開き、女のように喘いでいる。
智「…ん、あっ」
俺を擦る手が早まる。
ぐぐっと膨れ上がった塊を男の手がしごく。
規則的に動いていた男の腰が廻り出す。
俺の中をぐいぐいと拡げるように渦巻き、壁に打ち付ける。
智「ん、んっ…も…う…」
男は荒い息を吐きながら更に激しさを増す。
男「あ…はぁ、智っ…一緒に…」
俺の中で男が蠢く。
ぐぐっと膨れ上がる感じがすると、男の熱はびくびくと震え、俺の最奥に熱いものがびゅるびゅるとあたるのが分かる。
その瞬間、男に握られた俺の塊が大きく脈を打つ。
智「あ…っく…っ、あ、あぁっ…!」
俺の塊が熱を吐き出した。