テキストサイズ

不透明な男

第5章 思い出せない男


家を出たまでは良かった。が。



えーと…

おれ、何処で倒れてたんだっけ?



んも~またコレかよとイライラしながら俺は病院に向かった。




智「翔くん」

翔「わっ、大野さん?」


翔は、俺の声に驚いて振り向いた。


翔「どうされたんですか?検診日はまだの筈ですが…」

智「ん~ちょっと聞きたい事があってね」

翔「聞きたい事?」

智「うん」

翔「あ、大野さん。まだ時間ありますか?」

智「ありすぎて暇」

翔「ははっ。じゃ、後30分位であがりなので、そこのカフェで待ってて貰えますか?」


話はその時で。と言う翔に、俺は素直に従った。


しばらくして翔がやって来た。


翔「お待たせしました。」

智「いや、わざわざごめんね?」


昼飯を食いそびれたと言う翔と一緒にランチがてら話を聞いてもらう。


智「翔くん…」

翔「ふぁい?」

智「喉詰まって死んじゃうよ?」

翔「ふぇ?」

智「ぷぷっ、ハムスターみたい」


笑ってないで早く食べて、コレ美味しいんだからと、モゴモゴしながら俺に薦める。


一通り食べ終わってようやく本題に入った。










ストーリーメニュー

TOPTOPへ