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恋空予報

第12章 再会

相葉side




ニノちゃんのナカが
俺の指を痛いくらいに締め付けてくる。


……12年間、誰ともしてなかったよね?



「…ニノちゃん、浮気とか……
してない、よね?」

「こっちの台詞だっ!
あぁっ、してない、からぁ…っ」



…ちょっと安心。


俺も全然しなかった。

しようと思えなかった。


けど、翔ちゃんのノロケ話を聞く度、
いいなあって思っていた。



「っ……も、まさ……っ」

「…まだダメだよ……
全然解れてないから」



ニノちゃんは全然
変わってないや。


あの頃のまま。


なんだか温もりが欲しくて、
ニノちゃんから指を引き抜いて
ぎゅっと離さないように抱き締めた。



「まさ、き…?」

「……大好き。
ずっと会いたかった…っ」



ポロポロと涙が流れる。


……あぁ、やっとニノちゃんに
会えたんだ。


許されるなら、二人だけの世界で
愛し合いたいよ。


もっと、深く。甘く。



「……雅紀、俺も待ってた。

けど…なかなか迎えに来てくれないんだもん。
王子様の癖に迎えに来るの遅いよ。」

「…うん、ごめん。
お姫様なのに迎えに来させちゃって」



ニノちゃんの頬はピンクに染まり、
式場でお酒を飲んだからか、
ふにゃふにゃとしている。



…もうあの頃じゃない。


12年前の俺は臆病だったから。

ニノちゃんをたくさん傷付けて、
泣かせたんだ。


今は…笑顔にしたいんだ。


「も、来て?」

「いい?」



ニノちゃんがはにかむようにキスをした。


…それは、いいってことだよね?

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