霧島さん
第7章 本当の君と、
繊細な顔立ちをしているけれど、意外にも骨ばった長い指は、いとも簡単にそこへたどり着く。
ぬちゅり。少し入り口付近を擦っただけなのに、そんな卑猥な音が二人の耳を甘く響かせた。
「今日、すごい」
「っい、言わないで…」
簡潔な感想ほどジワジワと恥ずかしさが襲うっていうのに、この男ときたら「確かに初めから感度すごかった」だの「声もいつもより上擦ってたし」だの、
デリカシーのかけらもない分析を真面目にしだすからやめて欲しい。
「じゃあ、指入れたらどうなるんだろうね」
「えっ」
「挿れるよ」
「えっあっやぁっ」
待って、という間も無く、ぐしょぐしょの愛液で濡らした指がツプリと奥へと侵入してきた。
それだけで、突然下半身へと集中した快感が暴発するように全身を駆け巡った。
「すごい締め付け…わかる?動かすのもキツイくらい、俺の指離さないの」
「わ、わからな…あっ!指先、動かさないで…ッ」
トントン、と探るように指先だけが中で動いて、その動きに合わせて体も小さく跳ね、より強く彼にしがみつく。
「指の隙間からどんどん溢れてくる…。本当に、今日どうしたの?」
「あっんんっんっ」
「喋れないくらい気持ちいい?」
ぐぐぐっともう一本の指を簡単に飲み込み、くちゅくちゅと音を立てるようにかき乱される。