霧島さん
第7章 本当の君と、
私自身、わからない。
蛍に少し触られるだけで嬉しくて、気持ちよくて、いろんな感情がごちゃまぜになって、一気に押し寄せてくるんだもの。
「もっと力抜ける?」
「んっ、ん、」
蛍の長い指が、確実なポイントを深く、深く攻めたてる。
もう、理性が飛びそうだ、
「蛍…気持ち…いい…」
「、」
「気持ちいい…もっと…」
「駄目だよハナ。そんな可愛いこと言ったら、歯止めが効かなくなる」
熱い蛍の吐息が体にかかり、その昂りが私に触れる。
硬い…、
するり。その昂りに手を伸ばすと、蛍はピク、と体を揺らした。
今回は逃げないその様子に、少し嬉しくなる。
「蛍……」
もうーーー…。
「ん、もしかしたら、俺も同じこと思ってるかもしれない」
肩に乗せ合っていた顔を少し上げると、吐息が触れる距離で目が合う。
ふっと、蛍の瞳が緩く弧を描いた。
「好きだよ」
「私も好き…」
汗がじわりと滲んだおでこをコツンと合わせ、そう囁き合った刹那。蛍の熱い欲望が、私の中にゆっくりと侵入してきた。
「んっぁ!」
「ーーーはっ、ぁ、キツい…。息、ゆっくり吐ける?」
「待って…っ、蛍のも、なんか…っ」
いつもよりさらに大きい気がする蛍自身が、力の入った入り口をゆっくりと押し広げていく感覚に、意識が飛びそうになる。
「もつ、かなこれ…」
ふっと、吐息を吐きながら笑った蛍が、グッとまた奥に進んでく。
「アッも、蛍ッイ、く…っ」
「っ」
好きだと、愛しいと思えば思うほどナカに入ってくるその欲望をギュウ、と締め付けてしまう。
思いが通じあったこの行為が、こんなに気持ちがいいなんて知らなかった。