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小さな恋のストーリー

第6章 夕暮れの都会で

ようやく痛みから解放され、気持ちに余裕ができた。


夕焼けがビルの向こうに見えて、黄昏時だ。


「美香…靴を脱いでごらん…」


「え?」


そう言って、純一さんは私のヒールを脱がせた。


「疲れたろ…こんな高い靴でずっと歩き回って…」


「純一さん…」


純一さんは見抜いていたようで、素足になった私の足を労うようにマッサージし始めた。


「あ…ん…純一さん気持ちいいけど、こんな所で恥ずかしいよ…」


「なあに、誰も気にも止めてないさ。それより外を見てご覧…」


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