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Face or Body

第14章 ある医師の悲劇

鎌田は
オヤジに闇世界での息子となることで

タマキ殺害の
すべての証拠隠滅と
タマキの遺体処理すべてを
オヤジに委ねた。

すると
翌日以降も
鶴田タマキなる女性が
所在不明となったことさえ
なかったかのように
平凡な日々が彼の上に流れた。

鎌田自身さえ
あのタマキの首を絞めて殺した夜が
まるで
夢だったと信じるような
そんな毎日だった。

なぜなら
趣味の釣りで出会う
時任一郎は
まったくあの夜の出来事にも触れないし
ましてや
遺体や証拠の
後始末について
なんら金銭を求めるでもなかったからだ。

ところが
ある夜…
『ちょっとだけ、先生の力を借りたいのです』と電話が入った。

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