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泣かぬ鼠が身を焦がす

第20章 魚心あれば


肩で息している俺の顔を向けさせて、拓真さんがキスしてくれる

最中よりねっとりとしたキスに、事後の俺の意識は余計にぼやっとした


「ふっ、ふぁ……」


唇が離れると、俺は拓真さんに身体を預けて寄りかかる

拓真さんは重いとか文句も言わずに俺の身体を受け止めて背中を撫でてくれた


「んーー……」


疲れた


ぐりぐり頭を肩に押し付けると、擽ったかったのか拓真さんが小さく息を漏らす


「気持ちよかった?」
「あぁ。目の前で自分から腰振ってるのが、エロかった」


言い方……!!
エロオヤジみたいだな!


そう思ったけど、拓真さんが言った直後に触れるだけのキスをしたから俺は何も言えなくなった


「つかれたー」
「ふ、お疲れ」


拓真さんは冷えた俺の尻を触ってから「抜くぞ」と言って俺を持ち上げた


「ん……」


ぬる、と俺の中から柔らかくなった拓真さんのちんこが出て行って、俺も


「ふへ」


と息をついた


「もう1回風呂浸かるか?」
「ん。あったまってから上がる」
「そうだな。ほら、ここ」


湯船にもう1度浸かるかの確認をした拓真さんが先に浴槽に入って、脚の間に俺を手招きする

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