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泣かぬ鼠が身を焦がす

第28章 画竜点睛


「今更聞くのもなんだが、量多かったか?」
「ううん、大丈夫」


緊張とか羞恥とかで最初の方味がわかんなかったけど、途中からちゃんとわかるようになったし

普通に美味しく食べ切れた


「美味しかった」


俺が拓真さんに体重を預けながら笑うと、拓真さんの手が俺の口元へと上がってきた


「?」


不思議に思っていると拓真さんはそのまま俺の顎にゆびさきを添えて


「!?」


くい、と顔を横に向けてくる


な、に
これ

恥ずかしい


「拓真さん?」


俺が拓真さんと目を合わせながら何か用かって意味で尋ねると


「!?!?」


拓真さんの顔が近づいてきて、そのままキスされた

ねと、と合わさった口から拓真さんの舌が伸びてきて俺の唇を押し開く


「ふ、ん……んっ」


そして拓真さんの舌は俺の口内を余すところなく全部舐めていく


「……ん、んぅ……っは……」


少しして拓真さんが離れると、拓真さんは自分の唇を舐めながら


「ちゃんと全部食べたみたいだな」


と少し微笑みながら言った


「……っ!?」


俺はもう恥ずかしいやら照れ臭いやらで訳わかんなくなって、勢いよく顔を前に戻した

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