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泣かぬ鼠が身を焦がす

第33章 能ある鷹も身を焦がす(サイドストーリー2)


そしてそれは、一度だけに留まらず


あ、俺また……!?
やばい


……!
会議終わった!?
うわ内容全然わからなかった!


プロジェクト進行のため度々ある会議のたびに視線は伊藤さんに奪われ

そして、最初は焦って逸らしていたはずなのに


あ……!
目が合った……!!


なんて多分不審がってなんだろうけど、こっちを見てくれたことに一喜一憂するようになってしまった

当然毎晩のオカズにも欠かさず登場するし


資料を捲る指、綺麗だな
あんな細腕できる俺の事投げ飛ばしたんだ


なんて会議中に考えて仕舞えば


「……っ」


下半身が元気になってしまって会議後すぐに立ち上がれなくなったりもした


あー……今日の革靴いいな
硬そう
あれで踏まれたらどんなかな

ゴリ、ってする?
いいな

うわ今手首の筋見えた
やばい、舐めたい


そしてそんな日々で思いは募り
ついに爆発寸前にまで達した俺は、隙を見て伊藤さんのスーツのポケットにメモを入れた


ポケットに手を入れた時の伊藤さんの俺を一瞬見たあの表情
あれだけで1週間は保つな

とか、そんな場合じゃない

今から本物と会うんだ
久しぶりに、2人きりで

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