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偽りの向こう側

第5章 嵐(ライン開始)

「おはよう」
「あぁ……おはよ」

義母は朝からはつらつとしていた。

いつもは無造作に束ねている髪も今日は
きっちりとまとめポニーテールをしている。
うっすらと化粧もしているようだ。

ダイニングには二人分の朝食が用意してある。

「瑛士の好きな卵焼きもあるよ」
「……うん」

それはまるで父親が生きている頃の光景だった。

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