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(旧)短編☆中編小説集

第9章 誘惑~からのLOVE①

・北山side

次の日、着信音が鳴り出てみたら。



藤「おはよ、北山」

北「えっ!?どうしたの藤ヶ谷」



昨日、俺達は殆ど口をきいていない。



藤「なに?俺から連絡したらいけないわけ」

北「いや別にそんな事は」

藤「北山さぁ、昨日の夜はちゃんと寝た?」

北「あ、うん」

藤「ならいいや」

北「???」



こいつ、なんの用で掛けて来たんだろう?

そう思っていると―



藤「今夜、待ってる」

北「はっ?」

藤「なに?その声は」

北「あ、でも」

藤「まさか、あれ1回きりとか思っていたの」

北「ぁ…‥」

藤「そんな軽い気持ちで、俺に抱かれたんだ?」

北「ちっ、違うって」

藤「なら待ってる、それと次からは2度も同じことを言わせるんじゃない、分かったな」

北「ふっ、藤ヶ…」



プツンと切れた携帯。

ちょ、ちょっと待て!どういう意味で?

俺たち付き合うことになったわけじゃないし。

“セフレ”嫌な言葉が脳裏に浮かんだ。

おまえ本気?

あのときも、そう心の中で問い掛けたっけ。



北「‥…準備して行くか」



今日は“日本人妻”の収録だ、出川さんに会える。



北「謝って、それから」



が、今更その件に関してはどうでもいいって感じで。

それより、藤ヶ谷の真意を図りかねていたんだ。

どう接していくべきかも…





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