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(旧)短編☆中編小説集

第10章 誘惑~からのLOVE②

・北山side

休みの日―

痛む腰をさすりながら俺はベットより、起きられずにいた。

トルルル

とたん携帯が鳴り誰かからの着信を知らせる。

まさか、藤ヶ谷?

しかし表示されている名前は…



北「タマ、どうしたんで」

玉「いやミツ、なにをやっているのかなと思って」

北「はっ?寝てたけど」

玉「ふーん」



なに?



玉「独り?」

北「あぁ」



なんだっていうんだわ?



玉「無理してない?」

北「えっ?」

玉「このところ、なーんか元気がないからさ」

北「そんなことはねぇよ」

玉「ならいいんだけど」



横尾さんが、俺と藤ヶ谷のことが心配で。

タマに、様子を伺っていてくれと頼んでいただなんて知らず。



玉「今からそっちへ行こうか?」

北「なんで?いいってば」

玉「なに?俺が行ったら、マズいことでもあるわけ」

北「ねぇよ独りの方が気が楽なだけさ」

玉「そっ」



来られたら腰が痛くて動けないのがバレてしまう。

ヘンな勘ぐりをされたくはなかった俺は、邪険にしてしまい。



玉「なにかあったら言って俺、もうそれくらいできるし」



何がだわ?フッ

意味深に、そう言って切ったタマ。

心配をかけてゴメン…

後になって事情を知り心から詫びを入れる。

だけど言えるわけがない、メンバーに。

俺も、藤ヶ谷もさ。

その日の夕方、再び携帯が着信を知らせ。

ディスプレイに表示された名前は―



北「うん、うん、分かった明日な」



やっぱお呼び出しが来ちゃったか。

でもなんでいつも、あいつのマンションなんだろう?

それも、いずれ分かる事となるんだ。

藤ヶ谷の俺に対して起こした行動の意味と共に―





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