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(旧)短編☆中編小説集

第10章 誘惑~からのLOVE②

・藤ヶ谷side

とつぜん倒れ込んだ北山、焦って駆け寄り抱き留める



北「ふ…じ‥が…や」



ごめん、クッ、こんなに参っていただなんて。

俺が悪かったよ―



横「太輔!」

玉「ミツ、だから言ったのに」

藤「タマ、わた」

横「とにかくマンションまで運ぼう」

藤「待って」

横玉「‥‥っ」

藤「2人に、お願いがあるんだ」



俺は、自分のマンションへ連れて帰ることを選ぶ

本当は、2人っきりで会う自信がない俺に。

わたとタマは、付き合ってくれる予定だったんだけど

甘えてはいられない、そう思い。

こんなふうにしたのは自分

だから己で責任とらないと男じゃない。



横「その言葉、待っていたよ ニコッ」

玉「ほんとそうじゃなきゃガヤじゃないし、フッ」



ふっ、Thank you2人とも。



横「じゃ任せた」

玉「無理強いは禁物」

藤「もう致しません、フッ」

玉「絶対だからね」



キッと睨む、タマの視線が痛い。

それから、意識を取り戻すのを待ちつつ。

枕元でずっと、その寝顔を見続けていたんだ。

どのくらい経っただろう。

ピクンピクンと瞼が動き北山が目を覚ます。



北「ん…んんーハッ‥ここ…どこ?」

藤「俺んち」

北「藤ヶ谷!ガバッ、あっクラッ」

藤「バカいきなり起き上がるんじゃない」



ギュッと抱きしめればビクっと身体が反応する。



藤「何もしないよ」

北「えっ?」

藤「何もしない北山、疲れてるし」

北「俺…は‥」

藤「あまり、寝てないんでしょ?」



ふっと微笑んだら、驚いた顔をし見つめた。



北「どう…して?」

藤「さっきまでタマとわたの2人と一緒にいたんだ」



そして話し合い―



藤「俺はもう、お前に酷いことをしたりはしない」



そう言うと北山は暫く考え込むような仕草をし。

そして―



北「つまりは…その‥終わりってことだな」



そうじゃない始まりにしたいんだ。

お前が俺を許してくれるのなら―





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