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枕営業~遥香はセックスを武器にした~

第15章 椎名(佐伯)胡桃の事情

「胡桃は相変わらずツメが甘いな」
「ハイハイ。佳祐はそんな私が大好き
みたいですけどね」

直也と私がふざけあう光景を
真知子は微笑ましく眺めていた。

「けッ。ままごと夫婦が」
「それ言っちゃいます?あ、それで思い出した。
その文乃にオタクの婚約者が居るみたいです」
「その婚約者の名前は?」
「……そこまでは聞いてないです。すみません」
「別に。期待していなかったから結構」

相変わらず私を下に見るな。

でもそれが嬉しかったりする。

「大体どうして文乃のことが気になるんですか?」
「それは胡桃も一緒だろ。だから真知子に
話したんだろ」

夫婦揃って勘がいいったら
ありゃしない。

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