この関係、ありですか?
第1章 キミとの初めて。
「…先輩がこのノートを書くの、明日が最後なんですよね…」
寂しそうに話した彼女に、「そうだね」と答えた。
…考えてみれば、俺も高3。 高校生最後の試合も既に終わっているし、明日は後輩達と軽い試合をして、ちょっとしたパーティーをするらしい。
「先輩が居なくなったら、寂しくなっちゃいます…」
「そんな事を言ってくれるの、波ちゃん位だよ。 有難う」
「いえ、そんな…!」
書きながらそんな事を言っていた時、数人がタオルのままこっちに来た。
「薮ー、シャワー使うなら使えよー?」
「OK。 …ていうかまず服着てこい、バカ。 マネが女子だって事、忘れんなよ?」
「うーっす」
適当な返事をして去っていく奴らを見届けると、ノートを閉じた。
「俺書いたからさ。 後適当に書いて先生に出しといてね」
「了解です」
そう笑顔でノートを受け取る彼女の頭を軽く撫で、シャワールームに向かった。
ジャージを脱ごうとして、布が肌に張り付く鬱陶しさに軽くイラつきながらも、何とか脱いでシャワーを浴びた。
汗が流れてサッパリする感覚が気持ち良かった。
顔を流れてくる水を払う為に、まるで犬みたいに頭をぶるぶると振った。