この関係、ありですか?
第1章 キミとの初めて。
シャワーが床や体を打ち付ける音を聞きながら、壁にもたれ掛かった。
…明日で最後。 終わる前に、波ちゃんに自分の気持ちは伝えたい。
でも…、上手くいく見込みなんか全くと言って良い程ないし、波ちゃんはきっと、俺の事はただの先輩位にしか思ってないだろう。
どう伝えたら、気持ちは伝わるかな…?
…取り敢えず、上がるか。
そう思ってシャワーを止め、出た時だった。
…やべぇ、置いてきた…。
いつもシャワーを使った後に着ているバスローブを、置いてきてしまったのだ。
…隣からシャワーの音するし、波ちゃんが入ってるのかな…?
ロッカーの所に誰も居ないなら、今の内に…!
そう思い、走って自分のバッグのもとへ。
バスローブを取り出し、着ようとしたその時だった。
ガチャ、という音がして、驚いて振り向くと、普通のツインテールになっているシャワー上がりの波ちゃんが立っていた。
「えっ…!」
「あっ、ゴメン!」
そう焦ってしまったのが、間違いだった。
焦ったお陰でバスローブを手から離してしまい、丸見えに。
彼女は焦って顔を逸らす。
その耳は真っ赤だった。
「ごっ、ゴメン! マジでゴメン!」
そう言って、今度はしっかりと羽織り、波ちゃんの傍に行った。