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この関係、ありですか?

第1章 キミとの初めて。


「ちょっ…、ビックリしましたよ…! 何やってるんですか!」
顔が赤いまま、反論してくる。

「ゴメン、バスローブこっちに忘れちゃってさ。 誰も居ないと思って取りに来たんだけど…。 まさか波ちゃんがシャワーから出てくるとは思わなかった」
そう言うと、「こっちこそ…、見ちゃってゴメンなさい…」と、恥ずかしそうに言ってきた。

あっ、俺…、見られたんだ…。
何かショックだわ。
そう思いながらも、「いや、気にしないで?」と言った。

「はい…」と返事はしたものの、「どうしよう、見ちゃった…」とか「お嫁に行けない…!」とかを小声でボソボソと繰り返している彼女。
…いや、お嫁に行けない事は無いと思うんだけどさ…。 何か、マジで申し訳ない…。

「本当に…、ゴメンね?」
「いっ、いえ、気にしないで下さいっ! 私がタイミング悪かっただけですから…!」
…明らかに動揺してんじゃん。
まさか…。

「もしかして、見たの初めて?」
興味本位でそんな事を聞いてみると、ゆっくりと頷く彼女。 …処女か。

「可愛いね、そんな真っ赤になっちゃって」
そう言って、頭を撫でてみた。

「かっ、可愛くなんか無いです! ていうか、どうしてくれるんですか! 私、もうお嫁に行けないですよ! どう責任とってくれるんですかっ…!」
必死にそういう彼女が可愛くて、つい笑ってしまった。

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