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カラ松girlの小話部屋

第12章 店員カラ松さんと大学生一松の話 ①



「315円のお返しです」


お釣りを貰うため左手をだすと、その人は優しく俺の手を包み込み、お釣りがこぼれないようそっと渡してくれた。


軽く触れるくらいだと思っていたから、驚いて顔をあげたら、思い切り目があってしまった。


その人は全く動じず、今日一番の笑顔で、


「ありがとうございました。またお待ちしています!」


と言った。


いつの間にかこの人のレジに並んでいたのも、妙に緊張したのも、この瞬間にようやく理解した。


(…一目惚れって、あるんだ…)





これは

あるスーパーの店員と

ある大学生の

恋物語。





②へ続く。

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