テキストサイズ

好きになったらダメだよ

第7章 一緒に作ったらいいじゃん?



「俺さ、理系の授業受けようと思ってるんだよね。」


「へっ?」


朝ご飯はサラダにコーンスープ、コーヒー、目玉焼きにクロワッサンだった。


二度寝したあと、伊都と一緒に作った。


「担任がさ、そろそろ真面目に進路を考えろって。」


伊都はコーンスープに口をつける。


「それでどうして理系の授業を?」


「うーん、理系のがやりたいことできるかなって思っただけ。」


伊都は今、文系でも文Ⅱというクラスで、普通の文系よりは数学などを多く受けている。


文Ⅰであれば、数Bの授業は主要部分しかしないが、文Ⅱは全て行う。


でも理科科目で、やはり理系よりは深く学べないところがあり、その代わり現文や古典、漢文などの授業時数が多くなっている。


「諏訪ちゃんが変わるなら二学期からしかチャンスはないって。二学期も後半になったら、文Ⅱと理系だとだいぶやっていることも変わるんだって。一応、諏訪ちゃんの話だと、文Ⅱの現文や古典の時間が理系の化学や生物の時間に当たるから、今年は、クラスは変わらずにその時間だけ抜けたらいいって言われたし。」


返事はせずに静かにクロワッサンにかぶりついた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ