好きになったらダメだよ
第7章 一緒に作ったらいいじゃん?
「明日、晩ご飯行くから、夜空けとけ。」
そう橘に言われたのは時計の針が18時に差し掛かったとき。
何事もなかったように、しれっと職員室に戻ってきて、私に言った第一声がそれ。
「なんで私があんたと二人でご飯行かないとダメなわけ?」
「どうせ暇だろ。川田にはテストのせいで会えないみたいだし。」
「どっ、どうしてそのこと知ってるのよ!?」
「だって、俺は川田の良き相談相手だもん。」
んん?良き相談相手だと?
いつからそんな関係なわけ!?
だいたい橘の笑顔って胡散臭すぎる。
「だから、澤田も真鈴の話し相手になってあげて。」
「えっ?」
今……真鈴って言った!!
刈谷じゃなくて真鈴って!!
「見たんだろ?さっき、図書室で。」
「……見たけど…ちょっとよ!驚いて目が離せなかったっていうか……」
「ふうん。まぁそういうことだから、明日は晩ご飯な。」
どういうことだよと突っ込みたかったけど、二人の関係が気になったし、橘の誘いにのることにした。