テキストサイズ

好きになったらダメだよ

第2章 そのためのセフレでしょ?




川田くんが握らせた紙には、彼の住む家の住所と最寄駅、簡単な地図が書いてあった。



本当に一人暮らししてるんだ。



川田くんの家庭の事情は知らない。



自校の生徒だからといって、全校生のことを把握しているわけではない。



2年生で文系の川田くんと私が関わるのは数Bの授業ぐらいだ。



私は今は担任はもっていなくて、教育研究部という部署で、入試や学力向上に向けた取り組みなどを行っている。



授業は1年生から3年生まで担当しているので、相当数の生徒と毎日接している。



それでも川田くんを認知していたのは、彼がそれだけ学校でも目を引く存在だったからだ。


身なりもそうだが、女の子を取っ替え引っ替えして遊んでいるとか、どの男の子にも慕われていて、彼のいるクラスなら1年間安泰だとか。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ