好きになったらダメだよ
第3章 声は出したらダメだよ?
なにここ?
夏美に連れられてきたのは、路地裏にひっそりと佇むランジェリーショップ。
大通りからは外れているし、人目につかない場所なのに、店内には友達同士の女の子やカップルが数名来客している。
「ここね、セクシーな下着が専門なんだよね。」
そう言いながら、夏美はボブに切りそろえられた髪をかきあげる。
「ほらこれとかどう?」
差し出してきたのは、ベビーピンクの下着。
シースルー素材でパンツは食い込んでしまうぐらいのティーバック。
「こ、こんなの胸が透けちゃうじゃん!」
だって布自体透けてるもん!ブラはドット柄だけど、そんなの意味なしって感じ。
「それが良いんじゃん。絶対押し倒してくれるし。」
「うっ……」
どれもそれもそういうのばかりで……
私が付けたりしたら、彼はどんな反応するんだろう……
「もう愛莉、深刻にならない!楽しんでなんぼよ!」
「うん…!そうだよね!」
せっかく連れてきてもらったんだし。