好きになったらダメだよ
第1章 好きじゃないけどいいですか?
川田くんにほぼ力づくで、彼の方に向き直させられ、戸棚に背中を押し付けられた。
「あの、その……」
「愛莉さー、顔に出てんだよ。」
ヤバイ。すっかり見下ろされてしまっている。
顔だけ見たら、彼の方がずっと年上に見えてしまう。
「欲求不満なんでしょ?」
「なっ……なに言ってるの?」
「俺もちょうど退屈してたんだよね。」
「……。」
「俺とセフレにならない?」
「バカなこと言わないで。あなたは生徒よ。」
「セフレにそんなこと関係ないでしょ?嫌なら殴ってでも止めさせなよ。」
すでに答えは見えているかのような言い方で、川田くんは私の口をふさいだ。
「んっん…はぁはぁ…んん…」
キス。舌が入る。彼の唾液。
私にどんどん浸食していく。
どうしよう……キス……上手い……
「はぁっ…ぁっ……」
自分の舌を彼の舌にからませる。
もっとして……
思わず川田くんのカッターシャツの裾をつかむ。
「んん……」
川田くんが私のブラウスのボタンを外しているのを感じる。
どうしよう……
でも止められない。
体が欲しいってのを抑えられない。