テキストサイズ

完璧少女の苦悩

第2章 生徒会と、それから、私


廊下にいる人たちがみんな、1人ダッシュしてる私を見てるのがわかる。

手にはお弁当。中身が崩れていないか心配だ。


なぜこうなったのか。

事は、数分前に遡る。





「梓ぁ……」


入学式が終わって、3日目のお昼休み。
ザワザワを騒がしい教室の中、愛利が泣きついて来た。


「数学、教えて……」


さっそく授業が始まったのだが、ちょっとおバカな愛利には理解できなかったのだろう。

清南はいちおう進学校だからね。

と言っても、最近その体制は崩れて来ていて愛利みたいな人も中にはいる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ