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ぜんぶ二人ではじめて

第10章 ドキドキの夏休み

やっと迎えた、キャンプ&海水浴当日!

私たち四人は、電車に乗り、目的地まで行った。

「やったー!着いたー!」

彩月ちゃんが叫んだ。

海までは歩いて行ける。

キャンプ場も海から歩いて10分かからない距離にある。

私たちはロッカーを借りて、荷物を預け、早速着替えて海へ。

「昌樹ー!どうかなぁ?」

彩月ちゃんが、水着に着替え、明るく聞く。

「良いよ!良い良い!すごい似合うよ!」

と、昌樹くん。

うん!あれは、彩月ちゃんに本当、よく似合ってるもん。さすが、彼氏。誉めるところを心得てるなー。

「七海ちゃん!着替えられたー?」

彩月ちゃんの声が聞こえた。

「う、うん。」

出ていく勇気が……ない。

「あー!ヤスくんが逆ナンされてる!」

昌樹くんの声!

逆ナン!?!

「えっ!?!?」

パタン、と、思わず更衣室から出た。

「おぉう!」

一度感嘆の声を上げてから、

「ヤスくん!早く!!!」

と、呼ばれて、ヤスくんが来た!

か、か、か、カッコいい!!!

引き締まった体が……

腕と胸の筋肉……

かぁぁぁ……顔が火照る。

「お前、先に見たな!」

「ごめーん!」

そんなやり取りのあと、目が合う。

ドキドキドキドキ……

「市川さんらしいね。似合うよ。」

ドキン!

「ありがと。」

恥ずかしくて、うつむく。

「場所、さっき、昌樹と取ってきたよ。」

そう言われて、場所の確認に行った。

目の前を歩くヤスくんがかっこよくて、逆ナンする子の気持ちが分かる。

昌樹くんとヤスくんが人混みに入って、私たちと距離が出来てしまった。

でも、目の前と言えば目の前だから、そんなに心配はなかった。



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