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ぜんぶ二人ではじめて

第2章 そんなはずないのに

次の体育。

ドッヂボール!

チームで分けて行う、トーナメント制。

男女混合で、8人一組の4チームに別れた。

うちのクラスは32人いるから、ぴったり分けられる。

私は、彩月ちゃん、晃くん、輝くん、泰宏くん、昌樹くん、志水夏音(しみずかのん)ちゃん、増岡里桜(ますおかりお)ちゃんの男子がパワフルで女子守らねば!的なAチームになった。

外野は始め三人で、晃くん、輝くん、夏音ちゃんが引き受けてくれた。

作戦会議で、泰宏くんが、

「市川さん、増岡さんは逃げるの得意?」

と、聞いてきた。

「私は、どうにか逃げるのだけなら……」

と、答えた。

里桜ちゃんは、

「私は逃げるの得意だよ。」

と、元気よく答えた。

「取るのは?」

「私は取るのも得意だよ。でも、当てられないかな。コントロールが悪くて……」

と、里桜ちゃん。

「市川さんは?」

「私は、ダメ。運動好きだけど、得意なものはないかな。」

そう答えると、

「じゃあ、市川さんのことは俺が守るから、昌樹は少し彩月守って、増岡さんは投げる時、外野組にパスね?不安だったら俺か昌樹に渡して?」

そう泰宏くんが仕切ってくれた。

サラッと守るとか……

ドキドキするよ。

なんだか緊張してきた!

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