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ぜんぶ二人ではじめて

第16章 密着

side 七海

お泊まり会の日!

私たちはこの日が来るのをずっとワクワクしていた。

始まったばかりの冬を満喫するために!

終業式が終わったら、四人で温水プールへ!

そして、夜は花火!

ここの町にはなぜか昔から、冬に花火をあげる、お祭りがある。

きっと楽しいお泊まり会になる!

私たちは電車に乗って、プールに向かった。

四人で電車に乗って、どこかへっていうのは付き合ってからは初めて!

また、夏の海の時とは違う……新鮮な気持ち!

だから、楽しみで仕方ない!

電車はけっこう混んでる。

でもボックス席に座れたからラッキー!

隣のボックス席に他の高校のカップルが乗り込んできた。

ボックス席で隣合って座って、イチャイチャしてる。

目のやり場に困っちゃう……

彩月ちゃんも昌樹くんも、もちろん、ヤスくんもみんなで見ないフリ。

「彩月!プールのパンフレット持ってきた?」

昌樹くんが尋ねる。

「あ!うん!持ってきたよ!」

ガサガサ……

「ここのスライダー、けっこう怖いらしいよ!スピードすごいんだって!」

「え?身長制限ないかなぁ?」

「あってもとりあえず130とかじゃん?」

「ここに書いてあるよ。140だって!」

彩月ちゃんが教えてくれた。

「ギリギリなんですけど……」

「アハハハ!」

彩月ちゃんが笑う。

「皆、背高いから羨ましいよ。」

肩を落として私が言う。

「良いじゃん。これから伸びるかもしれないよ?」

ヤスくんが言う。

「どーかなー?牛乳飲んでも背にはいかなかったからなー。」

正直に答えた。

「胸にいったわけね!」

彩月ちゃんが間髪入れず突っ込む。

ヤスくんと昌樹くんの視線が胸にいった!

「どこ見てんの?二人とも!」

彩月ちゃんがそう言うと、二人が照れながら、視線を外した。




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