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ぜんぶ二人ではじめて

第27章 受け入れ準備

side 七海

ヤスくんが帰っちゃうの、寂しくて寂しくて……

ワガママ言って、

ヤスくんが恋は愛に変わるために、苦しい思いをするんだって……

そんな素敵なことを言われたら、この苦しみも大切にさえ思えてしまう。

全てがヤスくんで動いてる気がする。

ヤスくんの引き締まった胸板、

ヤスくんのガッチリした二の腕、

ヤスくんのすべてに包まれたくて、

「抱いて……」

なんて……言っちゃった!!!

「ナナちゃん……今日、しちゃったら、寂しさが募るかと思って……すげー我慢してたんだけど……」

「ヤスくんに包まれたい。」

「寂しくて泣かない?」

「泣いたら……いっぱいキスして?」

そんなことを言ってしまう……

「うん。でも泣かれたら俺も泣いちゃうかも。」

「泣いちゃうの?」

「そ。そしたらナナちゃん、いっぱいキスしてくれる?」

「うん。ヤスくん……ちょっとかがんで?」

そう言うとヤスくんが私とと目線を合わせるように、かがんだ。

そして自分からキスをした。

ちゅっ……

控えめなキスを。

「ヤスくん……好き……」

胸に抱きついて、そう言った。

「大好きすぎておかしくなりそう。」

そう言ってもう一度、

「(チュッ)」

音を立てたキスした。

「もう、歯止めきかねーよ。」

理性が飛ぶ言葉にドキドキする。

トサッ……

ヤスくんに押し倒された。

ドキンドキン……

「あっ……ここで?」

「うん。」

「お部屋……行こう?」

「ムリ!」

そう言うとヤスくんは、首筋に舌を這わせてきた。

「あっ!あん!コンドーム……あぁん!ないよ。あっ!」

「あー……そっか……。ダッシュで取ってくる!いつものとこ?」

「うん。」

「よし!」

ダダダ……

走って行っちゃった。

ヤスくん……私のことを思って、エッチするか考えてたんだ。

優しいなぁ。

嬉しいよ。

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