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ぜんぶ二人ではじめて

第28章 思う存分

side 七海

お母さんの病院に着いた!

ヤスくんと二人でこういう場所に来るって、なんだか新鮮。

コンコン!

ノックをした。

「はーい。」

中から明るいお母さんの声が返ってきた。

カチャッ!

「七海!ヤスくん!来てくれたの?」

「もちろん!」

満面の笑みで答える。

「こんにちは。」

ヤスくんが挨拶をする。

「美空と陸翔は?」

ワクワクドキドキ!

待てなくて、お母さんに聞く。

「さっきシャワー浴びてきたから看護師さんに預かってもらってたの。これから迎えに行くところだよ。一緒に行く?」

「うん!」

今日から母子同室が始まるから、私はとても楽しみだった。

「市川です。」

お母さんが名前を伝えると、

「はーい。ツインちゃんね。」

と、昨日の助産師さんが対応してくれた。

「お待たせ。あ!お姉ちゃん!出産はどうだった?」

そう尋ねられ、

「昨日はありがとうございました。出産、すごく感動しました。いつか私も赤ちゃん欲しいです!」

そう答えた。

「そっか。そう思ってもらえて良かった!ツインちゃんも優しいお姉ちゃんと彼氏がいるから、安心だね。」

「赤ちゃん、美空ちゃんと陸翔くんて言います。」

ヤスくんが答えた。

「そう!名前、決まったのね!じゃぁ、ネームプレートに書いておくね。」

助産師さんの笑顔はとっても眩しかった。

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