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ぜんぶ二人ではじめて

第28章 思う存分

赤ちゃんのワゴンを押して、お母さんの病室に戻った。

「あれ?そう言えば、さっきの助産師さんて、昨夜からずっと働いてるの?」

私は素朴な疑問を抱いた。

「そうだよ。あれからお産が立て続けに5件あったんだって。」

お母さんが答える。

「休む間ないですね。」

ヤスくんが言う。

「お産は待ってくれないしね。医療の現場って、いうのはそういうもんなのよ。」

大変そうだなー……

でも、美空ちゃんも陸翔くんも、ほんと、可愛い!!!

毎日こんなキュートな天使たちに会えるのは、羨ましいな。

「母さん、昨夜は眠れた?」

「まぁまぁね。何だか興奮してね。あんまりな感じだったよ。」

お母さんが苦笑いする。

ホニャホニャと、美空ちゃんが泣き出した!

「どした?お尻かな?」

お母さんが用意する。

「ねぇ?私にやらせて?」

「良いわよ。」

「あ。」

「ウンチか。変わろうか?」

「ううん。やらせて。」

「大丈夫?」

「うん。」

「女の子は上から下に拭くのよ。」

「うん。こう?」

「うん。上手!」

ホニャホニャと、今度は陸翔くんが泣き出した!

「陸翔もお尻かな?」

お母さんは神のような対応。

さすがすぎる!

「俺にも手伝わせてください。」

ヤスくんが名乗りをあげた!

「悪いじゃない。」

「いえ!全然。」

「本当に良いの?」

「はい!」

「じゃぁ、お願いね。男の子はオムツ開けたとたん、オシッコするかもしれないから、気を付けてね?」

「はい。」

私とヤスくんは悪戦苦闘しながらも何とかオムツを交換できた!

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