テキストサイズ

ぜんぶ二人ではじめて

第28章 思う存分

露天風呂は三種類ある。

小さめの檜風呂。

少し小さいけど、大人は4人くらい入れる、石のお風呂。これは、深さがある。

大きめの……多分、銭湯にある湯船くらいの大きさはある、石のお風呂。

それぞれ、お湯の温度が違う。

お父さんのこだわりが盛りだくさん。

檜風呂には屋根があって、その屋根は一部強化ガラスで出来ているから、夜空を見るのに最適。周りにも植物があって、癒される。

深めの石のお風呂は温度が高め。周りを囲む石が所々出ていて、座るのにも良いし、階段みたいになってるのも良い。

大きめの石のお風呂は一部底が浅くなっていて、寝湯としても使える。寝ながら見る空はとても素敵!

ヤスくんが、手を引いて、

檜風呂に誘導した。

「檜の香り、良いよね。」

ヤスくんが言う。

「うん!」

ヤスくんと入る檜風呂は何だか一人で入るより、癒される。

「やっと落ち着いてきた!」

「ん?」

「ずっと勃ったままだったからさー。」

「あ……」

そっか。

と、思って、顔が赤くなる。

マジマジと一週間ぶりに見た、ヤスくんの……

おっきくて……

硬くて……

長くて……

太くて……

朝から……ほんと、凄かったなぁ……

私も……

すごーく感じちゃってたし。

何かのスイッチがあるのかなぁ?

今、隣にヤスくんがいること、すごくドキドキする出来事。

だけど、何だか安心する。

「……」

何も言わずにヤスくんの肩に頭をもたれた。

「ナナちゃん。」

「んー?」

「可愛い。」

「ヘヘ……ありがとう。」

「冬休み明けたらみんなびっくりするなー。」

「何が?」

「ナナちゃんが、キレイになったって。」

「そんなことないよー。」

「あるよ。前よりすっげぇードキドキするもん。」

「ヤスくん……そうだとしたら、それはヤスくんのおかげだね。」

「そうかな?」

「うん!ヤスくんのこと、こんなに好きになれて、とっても嬉しい。」

そう言ってヤスくんの方を見ると、ヤスくんがすごく素敵な笑顔で笑って見つめた。

「俺も……ナナちゃんにこんなに夢中になるなんて、すごく幸せだよ。」

そして、優しくキスをして、お風呂から出た。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ