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ぜんぶ二人ではじめて

第30章 ファンクラブの掟.

席に戻り、掟を読んだ。

『市川七海の幸せを願う』

1.市川七海はみんなのもの。
一人で勝手な行動はしない。
抜け駆け厳禁!

2.市川七海が頑張ることは全力で応援する。
応援方法は市川に迷惑をかけない範囲で行う。

3.市川七海の追跡はしない。
ストーカー行為厳禁!
本人から許可を得た場合、同行する。

4.市川七海の恋愛で進展があった場合、調査する。
本人もしくは相手もしくは知り得た第三者より 情報をもらい、共有する。

5.市川七海を守る。
市川七海がピンチのときは、守る!



掟の内容はこうだった。


続いて、もう一枚、

『市川七海に求めること』

という紙が入っていた。

・頼ってほしい。
・泣かないでほしい。
・今のままでいてほしい。
・ヴァージンでいてほしい。

とあった。

ヤスくんが戻ってきた。

「ナナちゃん、何それ?」

紙に気がついた。

「読んでくれる?」

「あぁ。誰から?」

「ファンクラブのみんなから。」

「おっと。濃いなー。」

なんて苦笑いしながら読み始めた。

だんだん、眉間にシワを寄せて読んでいった。

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