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ぜんぶ二人ではじめて

第30章 ファンクラブの掟.

side 泰宏

放課後……

俺とナナちゃんは輝くん家に来た。

輝くん家はナナちゃんの家から、徒歩3分。

山に向かう途中の小高い場所に建っている。

ピンポーン……

「はーい?」

輝くんが自ら出てきた。

「市川!!!」

「マジ?」

晃くんたちの声も奥から聞こえる。

「俺もいますけど。」

無視かよ?!まるで見えてない……

「ヤスくんもいらっしゃい。」

気を取り戻したかのように、輝くんは笑顔で招き入れた。

勝手知ったるもので、竜一くんがお茶を用意してた。

部屋に通された。

輝くんの部屋は物がたくさんあって、あんまり片付いてなくて、ナナちゃんは苦手そうな雰囲気。

「今日は、せっかく市川が来てくれたんだし、掟読んでいろいろ思うところがあるだろうから、何でも聞くよ。」

と、彰一くん。

「ありがと。」

「俺から聞いても良い?」

「いいよ。」

みんなが頷きながら答えた。

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