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ぜんぶ二人ではじめて

第31章 深まる…

side 七海

今日は美空と陸翔の一ヶ月検診。

今日から夕方、なるべく早めの時間に、お散歩をする。

「ただいまー。」

「お邪魔します。」

「おかえりー。」

母さんに迎えられた。

「ベビーカー用意してあるよー。」

そう言われ、私たちは着替えて、お散歩に出た。

「いってきまーす。」

もう2月。

日が暮れるのが早い。

「美空ちゃんが起きた。」

と、ヤスくん。

「ほんとだ。じゃあすぐ、陸翔も起きるね。」

「だな。あ!起きた」

クスクス……

ほんと、双子って面白い。

可愛いなぁ。

田舎のこの道を学園とは反対方面に歩く。

人とすれ違うことはほとんどない。

新学期が始まってから、放課後は部活、その後ヤスくんと私の家というパターン。

だけど、家には母さんもいるし、美空と陸翔もいて、お世話のお手伝いもあるから、ヤスくんとイチャイチャなんて全くできない。

私もヤスくんも、イチャイチャしたい。

イチャイチャしたいのに出来ないから、わけもなくため息が出てしまった。

「はぁぁぁ……」

「どうしたの?」

ヤスくんが聞いてくれた。

「うん……なんかね……ヤスくんとたくさん一緒にいるのに、二人きりになれないなーって思って……」

ベビーカーを押しながら話す。

「そうだね。次の休みなら、お父さんもいるから、たまには美空ちゃんと陸翔くん任せて、デートしようか!」

と、ヤスくんが誘ってくれた。

私は満面の笑みで、

「うんっ!!!」

と、答えた。

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