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ぜんぶ二人ではじめて

第31章 深まる…

side 七海

ヤスくんがすごくリードしてくれる。

すごく嬉しい!!!

私たちはジュエリーショップから出て、ガラス細工を取りに行った。

ヤスくんの作ったガラス細工はとっても可愛くて、器用さに感心してた。

私が作ったのも簡単な形だから、それなりにうまくできたかな。

それにしても……あの指輪、ほんと可愛かったなー。

でもこの前、ブレスレットもらったばかりだもんね。

旅行に連れてきてもらっただけでもありがたいもん。

ワガママ言ったらダメだよね。

お試しでつけられてすごく良かった!

「ナナちゃん?」

「ん?」

「クレープあるよ?食べる?」

「え?ほんと?食べる!」

ヤスくんがめちゃくちゃ優しい!

人前だけど、抱きついてキスしたくなる。

我慢我慢!

って!ずーっと我慢してきたから、キスとか、久しぶりすぎて、考えただけでドキドキする。

「この先に足湯もあるみたいだよ?」

「行きたい!」

「うん。行こう。っと!クリーム、こぼすよ?」

ドキッ!

ヤスくんが私の手を手で包んだ。

「ありがと。」

ドキドキドキ……

ヤスくんの笑顔が、もっとドキドキさせる。

足湯に着くと、貸し出し用のタオルを用意してくれて、クレープ食べてるからって、

「靴下、脱がすよ?」

そう言われた。

恥ずかしい!

かぁぁぁ

顔が赤くなる。

チャプン……

足湯の縁に座って、足をお湯につける。

足湯には私たち以外、誰もいない。

クレープを、

「ヤスくんも食べる?」

と、いうと、

「んーーー。クリームの比率が高いから……遠慮します。」

と、苦笑い。

右眉が上がって、左眉が下がり、左目が閉じてて、腕を組んで……くしゃっと笑う……

そんな姿に、胸がキューンとなる。

「ナナちゃん、クリームついてるよ?」

そう言って、右手の親指で私の口許に触れた。

その拭ったクリームを、ペロッと食べた……

ドキンドキン……

ドキンドキン……

鳴り止まない……

ヤスくん、かっこいい!

「あっま!」

そう言って、体を九の字に曲げた。

それを見て、可笑しくて、クスクス笑ってた。

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