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ぜんぶ二人ではじめて

第37章 初試合

金子先生が、

「そうか。分かった。このあと警察行ってくる。そのあと、金田のところにも寄ってくる。お前たちもまた金田のところに行ってやってくれ。」

と、言った。

「先生、あんまり、彩月のこと、刺激しないでね?」

昌樹が念を押す。

「任せておけ!」

「じゃあ、よろしくお願いします。」

俺は頭を下げた。

「お願いします!」

ナナちゃんと昌樹も頭を下げた。

なんだ?めちゃくちゃ視線感じるぞ。

相手チームか。

俺を見てるのか?それとも……

「ナナちゃん、終わったら彩月んとこ、行こうな?」

俺はナナちゃんに話しかけた。

「うん!ヤスくん、頑張ってね!!!」

そう話すナナちゃんはめちゃくちゃ可愛い。

デレッとした顔しやがって!

また、ナナちゃんの虜が増えたみたいだ。

ヤレヤレ……

「昌樹くんは先に行く?」

ナナちゃんが昌樹に聞く。

「うん。俺は終わり次第行く!」

「じゃ、野球部の応援、よろしくお願いします。」

そう言って俺は二人に帽子を取って、一礼した。

「監督、キャプテン、話、済みました。ありがとうございました。」

そう伝えた。

「よし!集合!!!」

主将がメンバーを集める。

「レギュラーを発表する。」

俺、ほとんど練習できてないけど……

ま、仕方ないか。

「1番、ファースト、川崎竜一。2番、ショート、川上悠太。3番、ピッチャー、鈴木晃。4番、センター、森田仁。5番、キャッチャー、根岸泰宏。6番、ライト、坂田悦史。7番、セカンド、八木司。8番、サード、横井忠信。9番、レフト、安西洋一。以上!」

マジか!

5番て!

やったぜ!

俺はさっき、ナナちゃんに向けたデレッとした視線にムカついていた。

絶対、目にもの見せてやる!

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