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ぜんぶ二人ではじめて

第5章 輝くんが怖い

階段昇ってすぐの廊下……

だーーれもいなーい。

昼休みだけど、今日は図書館は放課後しか開かない。

「市川……」

輝くんが呼ぶ。

「輝くん、どうしたの?」

「ちょっと聞きたいことがあってさ。」

「うん?なに?」

「市川って、今、好きな人いる?」

輝くんが真剣な顔で聞いてくるから、ちゃんと答えようって思った。

「今、うん。いるよ。」

私も真剣に答えた。

「そっか。それは、オレじゃないよな?」

なにその質問?

このあと、じゃあ、誰?って聞かれそうで嫌だな。

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