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ぜんぶ二人ではじめて

第46章 セカンドラブ

部活へ向かおうと家を出た。

「市川、おはよう。」

「あ、輝くん、彰一くん、おはよう。」

「竜はもう行った?」

「あ…うん。」

「二人で楽しめた?」

イシシって笑う、輝くん。

急に恥ずかしくなる!

「輝。お前は彼女がほしいなら、もう少しデリカシーってものを持てよ。」

てくてく学園へと歩く。

「いや、俺はこーゆー意地悪、市川オンリーだから。良いの!」

開き直る、輝くん。

「もぅ!…でも…昨日は、気遣ってくれて、ありがとう。」

そう二人に伝えた。

それなりの笑顔だったとは思うけど…

「市川……」

二人がポソッと呟いた。

「なぁに?」

聞き返すと、

「やっべー…可愛い!最ッ上級に可愛い!」

と、輝くん。手足バタバタさせて、子どもみたい!

「なんつーか…キレイ…今までも可愛かったけど…比じゃない!」

と、彰一くん。照れて顔を合わせない。

「ありがと!」

いつもいつも照れて返事できない私じゃないんだから。

とはいえ恥ずかしい。

ただ笑っただけなのに。

学園に着いた。

「じゃ、またな。」

そう言って二人と別れ、部室に行った。

「おはようございます。」

ザワッ…

え?

「…あ、市川さん。おはよう。」

部長が返してくれたのをキッカケに挨拶は返ってきた。

「…昌樹くん、おはよう。」

昌樹くんに挨拶をした。

「おはよう!七海ちゃん!どうしたの?今日…なんだか雰囲気が…神々しいんだけど。」

え?

「…分かんないよ。いつもと変わらないよ。」

髪型もメイクも…制服も…

同じだよ。

お昼休憩の時…

野球部も休憩で、食堂を利用してた。

食事の時はいろんな部活が集まる。

自然と仲良い人たち同士で食べてることがほとんど。

竜くんを探した。

あ!いた!

と、思ったら…竜くんを囲むようにキレイどころの先輩方が四人…

「竜〜!なんかあんた、逞しくなった気がするよ?」

「もしかして、誰かとヤッちゃった?」

「ねぇ?竜!どうなのよー?」

あー…そう言えば竜くんて、めちゃめちゃモテるんだった…

あ!竜くんが私に気がついた!

何て答えるんだろう?

「大切な人が応えてくれただけですよ。」

そう言って、お弁当を開けた!

どうしよう!?

女子が作りました感、丸出しだよ!

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