ぜんぶ二人ではじめて
第8章 告白フェスティバル.
楽器を片付け、譜面台を仕舞う。一年生のお仕事。今日は私とヤスくんの当番。ヤスくんと同じタイミングで個別レッスン室に入った。
「市川さん。お疲れ様。」
「お疲れ様ー。」
「フルート、お互い選ばれて良かったね!」
「うんっ!!!ヤスくんのおかげだよ!ありがとう。」
ヤスくんのこと想って吹いたんだよ?
なんて。言えないけど。
カチャン……カチャン……
譜面台を丁寧に置くのを手伝ってくれる。
「ありがと。」
「いいえ。……あ!」
「あ!」
ヤスくんと指先が触れて、同じタイミングで声を漏らした。
ドキン!ドキン!
ドキン!ドキン!
……
見上げてしまった!
ヤスくんと瞳が重なる。
やだ!
どんな顔してるんだろう、今。
胸の鼓動がおさまらないよ……
恥ずかしいから、手を離そうと、
「ゴメン……」
と、言うと、
キュゥ……
手を握りしめられた。
!!!
「え?」
「……市川さんの音色、すげぇ心に響いたよ。この手で、頑張ったんだよな。」
優しい声でそう言われて……
「……」
もう、ただただ恥ずかしくて、ドキンドキンうるさいくらいの鼓動を知られないようにするのに必死だった。
ヤスくんと抱き合いたい……
それを知ってか知らずか、ヤスくんが繋いだ手を引き寄せて、抱き締めた!
「あっ……」
ドキンドキンドキンドキン……
速くなる……
「ゴメン、抱き締めたかった……。ドキドキ……聴こえる?」
「うん……ヤスくん……私も……」
「ん?」
「こう……したかった。」
「嫌じゃない?」
「うん。……すごく……ドキドキする……」
「市川さんのドキドキ……めちゃくちゃ速いね。」
「ドキドキしすぎて……わけが分からないよ。」
見つめてくれる……
「真っ赤だよ。」
「見ないで……」
視線をそらす。
「可愛いよ。」
「もっと……ドキドキする。」
「(クスッ)ホントだ。やっぱ可愛い!」
ますます顔が赤くなる。
ヤスくん……好き。
好きって溢れそう……
でも、もう少し温めた方が良いんだよね?!
そんなすぐ好きなんて……言ったら、軽いって思われちゃうかもしれないもんね。
キーンコーン……
チャイムの音に驚いて、体を離した。
心地よかったな……
「市川さん。お疲れ様。」
「お疲れ様ー。」
「フルート、お互い選ばれて良かったね!」
「うんっ!!!ヤスくんのおかげだよ!ありがとう。」
ヤスくんのこと想って吹いたんだよ?
なんて。言えないけど。
カチャン……カチャン……
譜面台を丁寧に置くのを手伝ってくれる。
「ありがと。」
「いいえ。……あ!」
「あ!」
ヤスくんと指先が触れて、同じタイミングで声を漏らした。
ドキン!ドキン!
ドキン!ドキン!
……
見上げてしまった!
ヤスくんと瞳が重なる。
やだ!
どんな顔してるんだろう、今。
胸の鼓動がおさまらないよ……
恥ずかしいから、手を離そうと、
「ゴメン……」
と、言うと、
キュゥ……
手を握りしめられた。
!!!
「え?」
「……市川さんの音色、すげぇ心に響いたよ。この手で、頑張ったんだよな。」
優しい声でそう言われて……
「……」
もう、ただただ恥ずかしくて、ドキンドキンうるさいくらいの鼓動を知られないようにするのに必死だった。
ヤスくんと抱き合いたい……
それを知ってか知らずか、ヤスくんが繋いだ手を引き寄せて、抱き締めた!
「あっ……」
ドキンドキンドキンドキン……
速くなる……
「ゴメン、抱き締めたかった……。ドキドキ……聴こえる?」
「うん……ヤスくん……私も……」
「ん?」
「こう……したかった。」
「嫌じゃない?」
「うん。……すごく……ドキドキする……」
「市川さんのドキドキ……めちゃくちゃ速いね。」
「ドキドキしすぎて……わけが分からないよ。」
見つめてくれる……
「真っ赤だよ。」
「見ないで……」
視線をそらす。
「可愛いよ。」
「もっと……ドキドキする。」
「(クスッ)ホントだ。やっぱ可愛い!」
ますます顔が赤くなる。
ヤスくん……好き。
好きって溢れそう……
でも、もう少し温めた方が良いんだよね?!
そんなすぐ好きなんて……言ったら、軽いって思われちゃうかもしれないもんね。
キーンコーン……
チャイムの音に驚いて、体を離した。
心地よかったな……