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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第4章 バレンタインの事情♡その③









千隼の口にした名前にオレは言葉を詰まらせた。


確かにここは葵の部屋で葵のベッドだ。

こいつが堕ちる前に抱かれてたのも葵だし、それはそれでやむを得ないこと…


かもしれねぇが…


明らかに自分が動揺したところをみると、思っていたよりショックを受けたことがどうやらショックだったらしい。


…って待て、オレこんなキャラじゃねぇだろ。


寝返りをうったせいで、くるまっているブランケットから一糸纏わぬきめ細やかな白い肌が更に露出する。

太股の内側には葵が決まってつける紅い痕。


「……おい」

「あお…い…くん」


髪を指先ですいてやると、未だ睫毛を伏せたままの千隼がカラダを擦り寄せてくる。


「ッ……」


つーか、オレ…葵じゃねぇし。


寝ぼけてんだろうけど、そんな千隼に若干イラつくオレ…


「千隼、起きろ…」


…にも関わらず、こいつは


「も…無、っ理…」


は……!?


「おね、が…やさし…ッ…」

「………」


おい…


「く……し…て」

「………!!」


なんだ、それ…


「葵……ッ…んぅ!!」

「…じゃねぇんだけど」


頭にきたオレは千隼のくるまってたブランケットを剥ぎとり、尚も葵の名前を口にしようするその唇に噛みついた。


「…っふ、うッ…は…ぁ…」


たちまち呼吸を乱し、苦しさにじたばたと身を捩る千隼…





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