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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第6章 風邪なんてオレにうつしてさっさと治しちまえよ♡ver.渚









そしてにっこり明智スマイル♪って…


ちょっ…‼


「………」


やっぱり…


「いつまでもそんな阿保ヅラを晒していらっしゃるのであれば、私はこのまま失礼させていただきま…」


───鬼ぃぃぃ!!!


「っ、すぐにお支度いたします‼」


そんなわけで、アタシは神対応かと思いきや結局は鬼の明智氏の車に揺られ書類と一緒に渚くんのいる S.R.E GRAND TOKYO ─Casino & Resort─ に輸送中の身というわけで…

何度も置いていくと発破をかけられ、急かされ、やっとのこと車の後部座席で一息つくことができた。

そんな様子をミラー越しに見た明智さんのインテリ眼鏡がキラリと閃光を放ち、アタシを捉える彼の鋭い視線…


「千隼さま」

「は、はい」

「随分とお仕度に時間が掛かっていたようですが…」


う…

さすが容赦なく痛いところを突いてくる鬼の明智執事。


「お、お忙しいのに申し訳ありません」

「…いえ、貴女のことならいつものことでしょう」

「………」


…うん、鬼。


「しかしながら、本日に限ってはいつもより時間がかかっておられましたね…」


あぁ、まだ続くのか…と思いきや、鬼の口から引き続き聞かされたのは意外な言葉で…


「…それはその優れない顔色のせいでは?」

「………‼」


あ…


「い、いえ…その…」

「優れないというか、いつもよりも赤みが…あぁ、やはり血色が悪いというか…」


─キラーン…


すっ、鋭い…





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