
憧れの二人は女王様と召使い?
第4章 告白
「昨日のが本性なら、麻理恵さんはすごくいい人だよ。
確かにいつもと違って少し驚いた。荷物も重かった。」
慧人は苦笑いを浮かべた
そのあと真っ直ぐ目を見て真剣に話を続けた
「でも、どんな理由でも二人でいれたことが楽しくて
ファミレスの…全部俺の食べたいもの頼んでくれて
帰り際、欲しかった腕時計くれて…
なんか恥ずかしかったよ。食事代払ったくらいであんな調子のった自分が
でもそれと同じくらい嬉しかった。」
そう言いながら慧人は
左の手首についてるものを私に見せた
私が昨日投げたものは
そう…彼が欲しがってた腕時計だった
「あれは!……男物だったからやっぱりいらないなって思っただけで……」
「わざわざプレゼント用にしてあったけど?
あのあとお店に戻って店員さんに聞いたよ」
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「あの、さっき俺と一緒に来た人のこと覚えてます?」
「ええっと…あ、あの若い綺麗な人ですよね?
それがなにか?」
「お会計のときなにか言ってませんでした?」
「そういえば…」
「あとこれ知人にあげるんで、プレゼント用に包装してくれます?」
「はい、少々お待ちください」
「お願いね」
「って、誰かにプレゼントなされようとしてる様子でしたが…」
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「そう店員さんが言ってた。
知らないとか、覚えてないとか言わせないよ?
最初から俺にくれるつもりだったんだ?」
「うるさい…」
「ふふっ……やっぱり」
そうして彼は笑顔からまた真剣な眼差しに切り替えた
「惚れ直しました。
麻理恵さん、付き合ってください」
「なにバカ言って…そっちこそ思い出せよ
私がどんなに酷い人か……」
「俺はどんな麻理恵さんでも好きです。」
