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Dream Kiss~それぞれのバレンタイン~

第3章 スイートバレンタイン~琉依編~

 あたしの手からチョコが落ちて割れた。

「うそ……」

 あたしの目から涙がこぼれ落ちた。

「徹夜で作ったのに」

 あたしはぼーぜん。

 あたしは、どうしていいかわからなくなった。

「琉依? 大丈夫だぜ。ちょうど割れたの半分だし半分こしようか」

 彬があたしに微笑みかけてくれる。あたしは、頷いた。

「由璃ちゃん、気にすんなよ」

 彬は、そう言うと由璃の肩をポンと叩いた。あ~…来たのは由璃だったのか。今さら気づく。

「ありがと……ってか二人って……?」

 小声で由璃が聞く。

「あぁ、そういうこと」

 彬はニカッと笑う。

「邪魔してごめんなさい。あっこれ、メンバー全員に作ったので、どうぞ」

 そう言って由璃は、チョコを彬とあたしに渡した。

「サンキュー」

「ありがと」

 あたしは、涙を拭いて笑う。

 その後、次々とメンバーが来た。そして全員揃い、練習をする。

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