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Dream Kiss~それぞれのバレンタイン~

第1章 バレンタインラブ~由璃編~

 放課後……友子は、智希とのデートのためさっさと帰った。私は、そのままスタジオに向かう。スタジオに入ると……そこにいたのは、意外な彬と琉依だ。


「……彬と琉依!?」


 思わず声が出てしまった。

「えっ!?」

 ……パキンッ……


 琉依の手からチョコが落ちて割れた。


「うそ……」


 琉依の目から涙がこぼれ落ちた。一度も見たことない涙だった。


「徹夜で作ったのに」


 琉依は、絶望といった感じだ。私は、どうしていいかわからなくなった。


「琉依? 大丈夫だぜ。ちょうど割れたの半分だし半分こしようか」


 彬が琉依に微笑みかけた。琉依は、頷いた。


「由璃ちゃん、気にすんなよ」


 彬は、そう言うと私の肩をポンと叩いた。


「ありがと……ってか二人って……?」


 小声で私が聞く。


「あぁ、そういうこと」


 彬はニカッと笑った。


「邪魔してごめんなさい。あ
っこれ、メンバー全員に作ったので、どうぞ」


 そう言って私は、チョコを彬と琉依に渡した。


「サンキュー」

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