無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「情は情でも愛情の方だよ……」
「俺……楢橋の想いには応えられないよ。
ホント申し訳ないけど」

楢橋が俺の腰に手を回すと
胸に顔を埋めた。

「申し訳なくなんかない。私が智也くんを
勝手に好きになったんだもん」
「楢橋……」

楢橋に比べ俺はなんて女々しいんだ。

理佳の男の存在にこんなにも
動揺をしているというのに
楢橋は成就しないと分かっていながら
俺に自分の想いを身体ごとぶつける。

「椎名さんを忘れることない。その分私が
智也くんをいっぱい好きになる。
今よりもっともっと好きになるから」