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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第14章 智也の事情~専門学校②~

小柄で無邪気な楢橋が
今はこんなにも頼もしく見える。

応えてあげたいと思った。

それは理佳への想いの穴埋めかもしれない。

俺は弱かった。

暴力という武器で自分の弱さを隠していた。

弱く愚かな人間だ。

それが分かった。

楢橋というフィルターを通して。

楢橋の身体に手を回すと強く抱き締めた。

「智也くん?」

俺は泣いていた。

自分の不甲斐なさに。

「俺を強くしてよ……楢橋の強い気持ちで……」

俺の中枢に存在する弱い箇所を
初めて見せた女は楢橋だった。

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