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理佳のトリセツ~愛あるセックスは智也だけ~

第16章 智也の事情~専門学校③~

楢橋は俺の想いを察した。

どちらともなく俺たちの足取りは
駅の裏手にあるラブホに向けられた。

ホテル街の一番手前にあるラブホに入る。

俺の手か楢橋の手か分からないが
繋いだ手が汗ばむ。

エレベーターの中で緊張を共有していた。

部屋に入ると楢橋をそっと抱き締めた。

楢橋の身体は震えていた。

「私……初めてなの……」
「あぁ」
「だから……その……笑わないでね……」
「そんなわけねぇだろ」

重ねた楢橋の唇は震えていた。

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